生産量38万㌧達成誓う/キビ増産生産者大会
春植え、株出しを促進/生産者、関係者が結束
さとうきび増産生産者大会(主催・宮古地区農業振興会)が4日午後、JAおきなわ宮古地区本部ホールで開かれた。関係機関の代表をはじめ多くの生産者が集い、全体生産量38万㌧の達成を誓う大会決議を満場一致で採択した。春植えや株出し栽培促進に伴う増産体制の構築、機械化推進による担い手の育成にも全力で取り組む。
会場は多良間村を含む各地区から集まった生産農家で埋め尽くされた。JA沖縄中央会の赤嶺勇会長らも出席し、宮古地区で目標としてきた約35万㌧の生産量達成を祝った。
農業振興会の下地敏彦会長(市長)は「宮古のサトウキビは県内の約40%を占め、生産量も品質も良い」と豊作の今期サトウキビを振り返った。
要因に▽農家の熱い情熱▽関係者の連携と取り組み▽地域に合った品種選定▽計画的誘殺灯の設置▽プリンスベイト剤の効果-などを挙げた。
その上で「『サトウキビは宮古の宝』を合言葉に、それぞれの分野で38万㌧の早期達成に向けて頑張ろう」と呼び掛けた。
大会決議案を多良間村の下地昌明村長が読み上げ、早期製糖操業をはじめ、春植えや株出し栽培の面積拡大を図りながら「38万㌧の早期必達を図る」と力強く宣言、農家の大きな拍手で採択した。
続いて上野地区生産組合の川満長英組合長がスローガンを提案し▽土づくりや肥培管理を徹底し、反収と品質を向上させよう▽早期操業を実現しよう▽キビ共済に加入し、安心したサトウキビ作により農業経営の安定化を図ろう▽機械化の推進により効率的な作業体系を確立し、担い手の育成確保を図るとともに地域農業を発展させよう-などを決めた。
この後、夏植え集中型の作付け体系からの脱却および病害虫防除の徹底、防風・防潮林の整備などを記した大会宣言を確認。宮古製糖の新里光男社長が提案した黒糖に関するアピールも採択し、黒糖の消費拡大を目指す方針を打ち立てた。
仲井眞弘多知事(代読)をはじめJA沖縄中央会の赤嶺会長、JAおきなわの砂川博紀代表理事専務は、祝辞の中でサトウキビ産業の発展を期待した。
最後は、参加者全員でガンバロー三唱を行い、生産量38万㌧の早期達成を誓った。