「仕事は努力し楽しんで」/市職員研修会
弁護士の菊間さん講演
市職員を対象とした研修会が22日、市中央公民館で開かれた。元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃さんが「人生を楽しむ」との演題で講話。「すべての仕事で自分なりに努力し楽しんでいくことが大事」と述べ、高い目標を掲げ、それに向かって努力や工夫をしながら進んでいくことの大切さを訴えた。
菊間さんは2007年、35歳の時に弁護士を目指しフジテレビを退社。1日16時間勉強し、2010年に二度目の挑戦で司法試験に合格した。
小学3年のころ、早稲田大学への進学を決意。小学4年には、将来の夢にフジテレビのアナウンサーになることを決めた。
二つの目標を達成した菊間さんは、今度は弁護士への夢を掲げ、アナウンサーの仕事をしながらロースクール(法科大学院)へ通った。
朝7時に出社し、午後3時すぎに退社。学校に午後5時ごろ着き、図書館で勉強した後、午後7時30分~11時ごろまで授業を受け、自宅に帰るのは午前0時すぎ。そこから翌日の予習や仕事の準備などをし、ベッドで寝る時間は平均3時間程度だったという。
「会社の仮眠室や首都高速の料金所横、駐車場など、車の中での睡眠で持ちこたえていた」と菊間さん。「体力的にもきつかったが、やりたいことをしていたので充実していた。アナウンサーから弁護士になった人はこれまでいない。『私が日本で一番になるんだ』ということをモチベーションにして頑張った」と話した。
「すべての仕事を自分なりに努力して楽しむ」。社会人になって先輩から聞いた衝撃の言葉だと紹介し「時間がないとか、大きな仕事を与えられないとか、愚痴を言っても仕様がない。工夫次第で仕事の可能性は広がる」と呼び掛けた。
番組放送中に5階から転落し大けがをしたことも紹介。「1年間ギブスをしたが後遺症は残っていない。医者からこれは奇跡だと言われた。人生は何が起こるか分からない。一日一日無駄にしてはいけない。人のために役立つ生き方をしたいと思った」と語った。