12年度一括交付金事業 21事業を繰越へ/市議会3月定例会
防災マップなど9事業未着手
副市長 新年度事業への支障は否定
開会中の宮古島市議会(平良隆議長)3月定例会は28日、本会議を開き、2012年度補正予算と13年度予算案についての質疑を行った。長濱政治副市長は、12年度一般会計補正予算に計上された沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)事業のうち、21事業が13年度に繰り越され、そのうち9事業は1月末現在で未着手であることを説明。新年度事業と並行しての執行は可能としながらも、技術部門では人材不足の状況にあるとの考えを示した。亀浜玲子、新城元吉氏の質問に対する答弁。
12年度の一括交付金事業で繰越となるもののうち契約ベースで1月末現在の執行率が0%なのは、防災マップ製作事業▽スポーツ観光交流拠点整備事業▽与那覇湾環境総合整備事業▽スポーツマネジメントプラン策定事業▽大嶽城址公園植栽整備事業▽花と緑のあふれる島づくり事業▽エコアイランド宮古島周遊エコツアー整備事業▽運輸部門における低炭素推進事業▽バイオエタノール高効率製造・流通事業-の9事業。
契約ベース執行率が100%となっているのは、標高分類マップ製作事業、与那覇地区防災センター整備事業、雇用促進事業の3事業。市民連携型太陽光発電整備事業と伊良部地区観光地環境整備事業も100%に近い執行率となっているが、伝統工芸館整備事業は0・6%にとどまっている。
亀浜氏らが事業の繰越が新年度事業執行に支障をきたさないか正したのに対し、長濱副市長は、事業費規模の大きい伝統工芸館整備事業は現在、実施設計を発注していて、早ければ6月ごろに工事発注ができるとの考えを示した上で、「ほかの事業は予算が少ないので執行可能と思っている」と語った。ただし、新年度事業を執行する上で「マンパワーが足りない。特に技術部門で建築技師や土木技師などが足りないと考えている。新年度職員採用でも募集したが応募がなかった。いる人で対応するしかないので、手分けをして知恵を出していきたい」との考えを示した。