2頭の獅子で厄払い/城辺比嘉で旧二十日正月祭
豊年と無病息災も祈願
城辺比嘉自治会の「旧二十日正月祭」(パツカショウガツ)が旧暦1月20日に当たる1日、比嘉集落内で行われた。2頭の獅子がリフォームされた家や農機具購入者の家を回って厄を払うとともに、豊年と無病息災を祈願した。
同自治会によると、旧二十日正月祭は1913年に始まったとされる。明治時代、字有地財産を巡って訴訟に発展した士族と平民の争いの解決(和解)が旧暦1月20日だったことから同日を記念日に設定。獅子舞や競馬、角力などが行われるようになったという。
始まりから100年目となった1日の祭りにも多くの地域住民が参加した。開会の行事が公民館前で行われ、同自治会の平良健会長が「旧二十日正月祭は先人と先輩方が築いてきた輝かしい伝統行事。豊年と無病息災を祈願し、活力ある豊かで安心な比嘉自治会の発展に努めよう」と述べた。
祭りが始まると、はじめに2頭の獅子を先頭に、クロツグ(方言名マーニ)の草の冠を頭に載せた住民が公民館の建物を3周回って厄払いをした。引き続き公民館前の広場で獅子舞、比嘉のクイチャーを踊って五穀豊穣を祈願した。
集落を一回りした後、2012年度に家屋をリフォームした人や農機具を購入した人の計6宅を訪れ、獅子舞などで厄払いをした。
昨年51年ぶりに帰郷して実家をリフォームした下地恵壹さんは「素晴らしい厄払いをしてもらって感謝している。この伝統は本当にすごいし感動している」などと話していた。