バイオ燃料の地産地消訴え/普及促進でセミナー開催
県内におけるE3燃料の普及促進に役立てる目的で「沖縄バイオ燃料セミナーin宮古島」が9日、市内のホテルで開催された。宮古島ではバイオエタノール実証事業の終了に伴い、E3燃料が1年近く販売されていない。同セミナーは、来年度にも再び下地の工場で生産されるバイオエタノールの地産地消を促す狙いも込めた。
同セミナーは、環境省が推進する「沖縄バイオ燃料本格普及事業」の一環として開催した。
同事業では南西石油が、県産サトウキビの糖蜜を原料に生産したバイオエタノールをガソリンに3%混ぜたE3燃料を県内のガソリンスタンドに供給。取り扱うスタンドは現在40カ所に増え、来年度は100カ所を目指す。
西銘恒三郎衆院議員は同件に関し「目標達成を国会から応援したい」と約束。石油連盟がE3の取り扱いを拒否している問題には「国会議員の仲間や仲井眞知事と一緒に、連盟が納得するいい仕組みを模索したい」と考えを示した。
環境省地球温暖化対策課の河合祐蔵課長補佐は、バイオ燃料は、温室効果ガスの削減効果を即効的にもたらすと強調。2020年までの導入目標に全国で消費するガソリンの3%相当以上の達成を示した。バイオ燃料先進国のブラジルでは、E20~E100で走る車が開発され、近年の車両販売台数は同車が大半を占めていることも紹介した。
大金修一市エコアイランド推進課長は、島嶼型低炭素社会実現に向けた取り組みや目標数値などを示した。2003年を基準年とした2050年のCO2排出量は、同年より70%減らす目標を設定。バイオエタノール燃料の普及目標には①20年までに全島E10化②E3、E10給油設備の全島普及-を示した。