行雲流水
2013年3月13日(水)23:30
「ホワイトデー」(行雲流水)
きょうは、ホワイトデー。バレンタインデーにもらったチョコレートのお返しをする日だという。本来はキリスト教徒受難の歴史に由来する行事だが、なぜか日本で盛んだ
▼ローマ時代に、禁じられた兵士の恋を救おうとして殉教したバレンタイン司教がいて、その死の1カ月後に恋人たちは永遠の愛を誓ったという。西洋では、司教をしのぶ「バレンタインデー」には女性から男性へ、その1カ月後には男性から女性へ贈り物をする習わしが古くからあったらしい
▼ところが、日本でバレンタインデーが定着したのは1970年代。チョコレート業界の〝積極的協力〟があってのことだ。ワインの初物「ボージョレ・ヌーボー」が本場フランスよりも日本で騒がれるようになった経緯と似ている
▼その後、男性を対象に「お返しの日」を宣伝する菓子店が出始め、全国飴菓子工業協同組合が1980年3月14日に実施した「第1回ホワイトデー」全国キャンペーンが大ヒット
▼以後、欧米ではフラワーデー、クッキーデーなどと呼ぶ日を日本では「ホワイトデー」と呼ぶことが定着したという。今では、各業界が競ってホワイトデー商戦を展開し、「ホワイトデー贈答品ランキング」が注目されるまでになっている
▼〝ギリチョコ〟のお返しをどうするか。義理と人情をはかりに掛けて悩んでいる男性も多いのでは。宮古島産の気の利いた贈答品、例えば「宮古島まもる君」をモデルにした値頃な和菓子や洋菓子はないものか。便乗して新製品開発を応援する好機だ、とも思えるのだが。