川満さん(宮古出身)が板東さんと共演/人間国宝との舞台に感激
「聞得大君誕生」で
【那覇支社】歌舞伎俳優で人間国宝の坂東玉三郎さんと宮古島市出身の川満香多さんが共演した新作組踊「聞得大君誕生」(大城立裕作)の最終公演が17日、浦添市の国立劇場おきなわで上演された。
公演後、川満さんは「とりあえず無事に終演を迎えて、いろいろな思いはあるが今は言葉にならないほど感激している」と述べ、「小さい頃からテレビで歌舞伎座の舞台を見たことがあるが、人間国宝という偉大な人と共演でき、しかも相手役ということで、すごく緊張し不安もあったが、また、すぐに演じたい気持ちだ」と話した。
沖縄の伝統芸能「組踊」について川満さんは「組踊自体が県内はもとより宮古でも、どんなものなのか分からないと思うので、まずは知ってもらえるように、舞台を作っていきたい」と述べた。
物語は、玉三郎さん演じる琉球国王の妹が国を守る最高神女になるまでを描き、多くの観客の感動を誘った。宮古からも20人以上が会場に訪れた。
川満さんは琉舞研究家で「穂花会」を主宰する亀浜律子さんの甥にあたる。師匠の亀浜さんは「無事に終えて安心した。良く頑張ってくれた。甥っ子でもあるので東京と沖縄での全公演をそばで見守り続けてきた。共演できていろいろ学んだと思う」と感慨深げに話し、「沖縄の芸能は若手が支えているので、今後も盛り上げていけるように努力してほしい。宮古の歌や踊りの文化芸能面でも頑張ってほしい」と今後の活動に期待を寄せた。