市100歳以上高齢者 1509人の現住所不明
戸籍あるが住基台帳記載なし
宮古島市に戸籍がありながら現住所が確認できていない100歳以上の高齢者が1509人いることが、市の調査で明らかになった。戸籍上の最高齢者は146歳。担当課では死亡後、正式な届が提出されていないことなどが原因ではないかとの考えを示す。年金の不正受給といった問題は起きていない。
市では、8月30日に那覇地方法務局から要請を受け、調査を実施。100歳以上の高齢者のうち、現住所を記載する戸籍の附票に住所のない人が1509人いることが分かった。内訳を見ると、100歳以上110歳未満が410人、110歳以上120歳未満は379人、120歳以上130歳未満431人、130 歳以上140歳未満265人、140歳以上150歳未満は24人だった。最高齢者は明治以前の1864年、元治元年生まれの146歳。
現住所が分かっていない1509人の高齢者は住民基本台帳に記載されていないことから、住民基本台帳のデータに従い行われる選挙人名簿への登録や、国民健康保健、年金などの資格確認、市の総人口と世帯数の確認の対象とはなっておらず、年金の不正時給といった問題は起きていない。
担当する市民生活課では、このような状況になった可能性として、住民基本台帳制度導入前に死亡し、届が出されなかったケースなどを挙げる。同課の川満好信課長は「死亡したのに正式な手続きが取られていないのか、海外に移住した人で戸籍の手続きをしていない場合などが考えられる」とした上で、「今後は法務局と相談しつつ、他市町村の対応法などを参考にしながら、考えたい」と語った。
市の調べによると、8月5日現在で住民基本台帳に記載されている100歳以上の高齢者は44人で、全員の所在が確認されている。