米軍機、空港使用断念/台風理由、演奏会12月延期へ
市民らが集会
米海軍第 7艦隊音楽隊がマティダ市民劇場での演奏会のため、5日に厚木基地から米軍の輸送機で移動し宮古空港を使用するとしていた問題で同日、台風による悪天候を理由に飛行を断念、演奏会は取り止めとなった。主催する在沖米国総領事館は「12月12日に開催を予定し、会場使用を申請中」としている。
同日、宮古空港では米軍機の使用に反対する市民らが集まり、「またいつ来るか分からない。気持ちを一つにして反戦活動を展開していこう」と呼び掛けた。
5日午前9時ごろ、大阪宮古空港航空路監視レーダー事務所(CAB)から市空港管理事務所にフライトプラン中止の連絡があった。同10時には、在沖米国総領事館から同様な連絡が同所にあった。
同空港には、米軍機の空港使用を反対する労働組合や市民らが「宮古空港の軍事利用反対」の横断幕やプラカードを持って集まった。
中止を受けて開かれた集会で連合沖縄宮古地域協議会の根間修議長は「中止にはなったが、(米軍機の空港使用は)常に念頭に置いて反対行動を進めていく」と語気を強めた。
奥平一夫県議は「これからも何度もやってくるだろうが、立ち向かっていく。プランの中止は願ってもないこと。宣撫活動に対するわれわれの姿勢を継続し、軍事活動をさせないという気持ちで取り組もう」と呼び掛けた。
長崎富夫市議は「下地市長は簡単にマティダ市民劇場の使用を許可した。今後、機会あるごとにその真意を確かめたい。宮古空港の米軍機使用、下地島空港の軍事利用には市議団有志とともに反対していく」と述べた。
申請によると、米海軍所属の人員輸送機C-9で5日午前11時30分ごろ宮古空港に到着、音楽隊員のほか関係者約25人が宮古入りし、同日午後4時からマティダ市民劇場で入場無料の演奏会を開く予定だった。輸送機は6日まで同空港に駐機、同日午前9時ごろ宮古空港をたつ飛行プランだった。