スイム中止に悲喜こもごも/トライ上位入賞者
激戦振りかえる
大会史上初のスイムを実施しないラン、バイク、ランのデュアスロンとなった「第29回全日本トライアスロン宮古島大会」の上位入賞者による共同記者会見が22日、大会本部のある市総合体育館で開かれた。総合上位6位の選手と女子3位までの選手が強い風と寒さの中で行われたレースを振り返った。会見に挑んだ全選手が荒れた天候を考慮して選手の安全確保のためにデュアスロンによる競技実施の判断を下した競技実施検討委の判断を支持した。
大会2連覇で総合優勝のアントン・ブロックヒン(27)=ウクライナ=は「デュアスロンは経験があったのでパニックにならずに戦略通りにレースを展開できた。昨年大会は暑さに苦しんだが、今年の天候は私に味方した。エイドステーションで飲み物を補給する時間のロスもなかったし風は大きな問題ではなかった」と話した。
女子2連覇のベアテ・ゴエーツ(44)=ドイツ=は「私がトップ3に入るにはバイクで積極的なレースをすることが条件だった。スイムがなくなってその分バイクで積極的な走りができた。気温は冷たかったがそれが私には見方になったし、風対策もやってきたので当日の天候はパーフェクトだった」と振り返った。
総合2位の河原勇人(35)=東京都=は「タフなレースとなったが最高のライバルたちと戦うことができた。結果については自分の力を出し切ることができたので満足している」と述べた。
女子2位の酒井絵美(32)=東京都=は「長い距離のデュアスロンは貴重な体験になったし、目標の優勝には届かなかったが精一杯のレースができたのでうれしい」と話した。
総合3位の松丸真幸(38)=茨城県=は「スイムがなくなったが条件はみんな一緒なので問題はなかった。昨日のレースはきつかったが楽しく走れた」。
女子3位のイ・ジヒョン(29)=韓国=は「初めての宮古島大会だったが。島も美しく沿道の応援も大会そのものも本当に素晴らしかった」と笑顔で話した。
総合4位のオ・ヨンファン(33)=韓国=「4位の成績だったが自分の力を出し切れたレースだったので満足している」と述べた。
総合5位の桑原寛次(32)=沖縄県=は「優勝しに来たので正直結果は悔しかった」と振り返り、総合6位のマット・バートン(25)=オーストラリア=も「結果には納得はしていないが沿道で応援してくれた皆さんに感謝したい」と述べた。