葉タバコ買い入れ終了/販売総額27億2500万円
キロ2012円、品質は過去最高
宮古地区の2010年産葉タバコ買い入れが8日、終了した。販売総額は27億2500万円(前期比1億2600万円減)。品質の水準を示す平均キロ単価は過去最高の2012円となった。たばこの需要が減り続ける中、産地の生き残りを懸けた適期収穫(品質向上対策)が功を奏した。一方、10㌃当たり収量は目標の226㌔を15㌔下回る211㌔と振るわなかった。
総買い入れ額は、前期を下回ったものの過去5番目の実績。低い反収を品質でカバーした。宮古で栽培されているのは第2黄色品種で、キロ単価の2000円超えは、全国的にもトップレベルという。市村別の内訳は宮古島市が26億2600万円、多良間村が9900万円。一戸平均の販売額は、1650万円となった。
買い入れ総重量は、1355㌧で、前期を182㌧(12%)下回った。10㌃当たり産出額は42万3000円だった。
品質向上のための適期収穫の取り組みは、2年目。熟度の高い葉を手間を掛けて取るようにした。例年キロ単価は1850~1900円の間で推移しているが、今年のような高反収は、初めてという。
県たばこ耕作組合の砂川栄一組合長は「今後とも適期収穫を踏襲しなければならない。今年の結果で、方向性が見えてきた。しかし、一部旧態依然とした農家もおり、全農家に徹底しなければならない。産地は日本たばこ産業(JT)が必要とする、高い品質のタバコを生産しなければならない」と話した。
低反収については1、2月の寒さなど、天候不良を指摘した。
耕作者は165人、栽培面積が644㌶。JT沖縄地方原料本部宮古取扱所の買い入れは、7月13日に始まり、下地地区を最後に36日間で終了した。作業を忙しくこなした農家らは、好成績に明るい表情を見せていた。今年は、石垣取扱所廃止に伴い、石垣産の買い入れも行った。