伝統の技磨き上げて/宮古上布後継者育成事業
修了者2人、研修生3人を激励
宮古織物事業協同組合(長濱政治理事長)は1日、2012年度の宮古上布後継者育成事業閉講式と13年度の同事業開講式を宮古伝統工芸品研究センターで開いた。
楚南寿子さんと木村麻衣子さんが、上布を織る1年間の研修を修了。根間由利子さん、菊野昌子さん、久貝偉久恵さんの3人が、伝統工芸技術の習得に挑戦する。
長濱理事長は「世界に誇る宮古上布の技術をさらに磨き上げてほしい」と修了者を激励。研修生には「難しい技術だが、最後までやり抜いて」とエールを送った。
安里肇宮古事務所長(代読)は「宮古上布の後継者として精進し、その技術をさらに次の世代に継承を」と期待を込めた。
下地信男市観光商工局長は「13年度で新工芸センターが完成し、上布の発展に弾みが付くと思う。大きな志をもって研修にまい進してください」と激励した。
講師の上原則子同組合専務理事は「修了者は十字絣の勉強に入る。十字絣は織りの醍醐味を味わえる」と述べ、高度な技術習得に奮起を促した。
楚南さんは「学んだことを十分発揮できるよう頑張る」と決意を新たにした。
根間さんは「多くのことを学び、一生続けられる仕事にしたい」と、将来を見据えた。
同研修は1980年ごろから始まり、これまでに約160人が研修している。