市議会、先議で可決/第1ふ頭倉庫建築工事請負契約
宮古島市議会(下地明議長)9月定例会2日目は8日、本会議を開き、上程された議案に対する質疑などが行われた。第1ふ頭上屋建築工事請負契約(請負額2億6145万円、請負企業・先嶋建設、久仲工建特定建設工事共同企業体)は先議議案として討論・採決が行われ、全会一致で原案通り可決した。
同工事は、平良港第1ふ頭に倉庫(鉄筋コンクリート構造平屋、1649平方㍍)を建築し、船舶から運ばれてきた荷物などを一時保管する。工期は9月9日から168日間。2009年度からの繰り越し事業で、翌年度へ再び繰り越しすることができない。このことから、早期着工させるため議会最終日の議決を待たずに先議された。
友利悦裕建設部長は「今年度で完了させなければならない工事。工期を早めることによって、不測の事態が発生した場合にも対応できる」と先議の理由を説明。長濱政治副市長は「8月の臨時議会に上程する予定だったが、設計書がまとめきれなかった。議会に提出する時期が過ぎてしまった」と理解を求めた。
質疑で長崎富夫氏は「提出された議案は、会期中での十分な議論や調査を確保するためにも先議にするのは避けてほしい」と注文を付けた。
市議会6月定例会で継続審査となっていた陳情書については、各常任委員会の委員長が「採択すべきもの」との報告通り採択。各委員会からの意見書については可決した。
採択された陳情書は「後期高齢者医療制度の即時廃止を求める陳情」「義務教育国庫負担堅持および2分の1復元を求める陳情」「選択的夫婦別姓制度の法制化に反対する意見書の提出に関する陳情書」の3件、可決された意見書は「後期高齢者医療制度の廃止を求める意見書」「義務教育費国庫負担堅持および2分の1復元を求める意見書」の2件。下地敏彦市長が提出した2010年度一般会計補正予算(2億7986万円)など16議案は、各常任委員会に付託され集中審査が行われる。
「選択的夫婦別姓制度の法制化に反対する意見書の提出に関する陳情書」の採択について亀浜玲子氏が「委員からはいろいろな意見が出たと思うが、意見書がなぜ提出されないのか」とただしたのに対し、総務財政委員会の真栄城徳彦委員長は「『時期尚早』『日本の社会環境になじまない』『子どもの生活環境を考えた時に、急いで法制化する必要はない』などの意見が大勢を占めた。この段階でわれわれの考えを議会に報告するまでもないということで提出しないことに決めた」と説明した。