害虫が大量発生/多良間
牧草食い荒らす/ヨトウガの幼虫か
【多良間】多良間村で牛に与える草地の草を食い荒らす虫が大量発生し9日、一斉防除が始まった。11日までの予定。虫はヨトウガの幼虫とみられるという。村役場の村づくり課によると、草の葉がほとんどなくなった草地もあり、一部サトウキビ畑でも見られる。一斉防除は、草地やサトウキビ畑など島全体を対象に行い、撲滅を目指す。
村、一斉防除に乗り出す
発生は8月中旬ごろ農家から連絡があり確認された。村はこの時農薬を散布し、1週間ほど虫は見えなくなった。しかし3日、別の農家から連絡を受けて調査したところ、ほぼ全域に広がっていた。
村は防除対策として、農薬の購入費300万円を補正。農薬の到着を待ってこの日、一斉防除となった。
防除は午後から仲筋のため池で始まり、トラックにタンクを積んだ農家が次々と到着。水に溶かした農薬を積み、畑に向かった。
�歳の男性は「2日間自主防除したら、虫がほとんどいなくなった。きょう行えば撲滅できるのでは」と期待した。
虫は現在、草丈の低い草地の8割以上で見られる。村づくり課は「冬場に向けた草の確保が心配される。不足すれば、島外から購入するしかなく、生産コストがかさむ」と今後を懸念。過去にバッタの大量発生はあったが、虫は記憶にないという。
多良間で発生している虫は、イネ科の植物を好むとされ、同じイネ科のサトウキビへの被害拡大も懸念されている。