「不適切処理」で陳謝/市議会臨時会
予算変更の専決処分で副市長
宮古島市議会の臨時会が7日に開かれ、市当局提案の12議案の審議が行われた。2012年度の一般会計と一部の特別会計(特会)の予算変更を3月議会終了後に専決処分で行ったことの承認を求める報告議案について、「3月議会で処理されるべきだった」との指摘に対し、長濱政治副市長は「時期的に間に合わなかった。本来、あってはならない事務処理」と不適切な処理であることを認め、陳謝した。
問題とされる手続きは、2011年度港湾事業特会の決算収支差額2583万6000円を12年度の同予算繰越金に追加補正し、財政調整基金に積み立てる予算変更と、12年度後期高齢者医療特会の剰余金47万5000円を一般会計の財政調整基金に移行させるための同予算と一般会計の変更、12年度介護保険特会の剰余金2万8000円を同予算財政調整基金に積み立てる変更。
港湾事業特会の11年度収支差額は、12年度同予算へ計上すべきものだったが計上されていなかったことが判明し、補正予算の歳入で繰越金に、歳出で財政調整基金に計上。後期高齢者医療特会と介護保険特会の剰余金は金額の調整に時間を要し、年度末になって確定した後、財政調整基金へ移行させる補正予算を作成した。いずれの補正予算も市議会3月議会上程に間に合わなかったことから、3月26日付で市長による専決を行った。
市議会臨時会では上里樹氏と長崎富夫氏が同問題を指摘。長崎氏が「3月議会で処理されるべきだった。事務処理として適切だったのか」とただしたのに対し、長濱副市長は「事務処理として本来、あってはならないこと。このような事態が生じたことは問題であり、適切ではないと思っている」と不適切であったことを認めた上で、「今後、こういうことのないよう、注意していきたい」と陳謝した。
採決では、13年度「市全島エネルギーマネジメントシステム実証事業」のシステム構築業務委託契約についてなど議決議案2件、専決処分の承認を求める報告9件、固定資産評価員を選任する同意案1件の市当局提案12議案のいずれも全会一致で承認された。