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社会・全般
「自家撞着(じかくどうちゃく)」
「自家撞着(じかくどうちゃく)」という言葉がある。自家は自分。撞着は矛盾。辞書は「言動の前後がくい違いつじつまが合わないこと」と説明している。言いかえれば「自己矛盾」ということである。
▼普天間問題にからめて外務・防衛・沖縄担当大臣が盛んに口にする言葉「負担軽減」はまさにこの自家撞着につきる。過日の沖縄タイムスの見出し「懲(こ)りない米兵」が言い得ているように県民はくり返される米兵の事件事故により多大な犠牲を受けている
▼基地あるがゆえの犠牲である。これら県民の犠牲を〝負担〟の概念で抽象化し補助金による沖縄振興策をもって〝軽減〟とみなす政府の発言は辺野古の海を守る県民の目には糊塗(こと)と映っているはず
▼普天間や辺野古のみならず全県民にとっても全国比75%の在沖米軍基地は最大の負担である。したがってこれら基地の県内からの撤去こそが真の「軽減」ではないか。県議会や全県市町村議会は明確にそう決議している
▼「負担軽減」は要するに普天間の負担を辺野古に代行させることであり閣僚らの「負担軽減」発言の底意は県民には見透かされ露出している。自家撞着(自己矛盾)と指摘されるゆえんである
▼現政権は過去総額5兆6000億円もの国民の血税を支出してきた「思いやり予算」に米国が当然のごとく莫大な追加金を要求しても毅然とした反論は示していない。