インターネット被害が増加/12年度消費生活相談
相談294件で2%増/サラ金関係は減少傾向
県宮古事務所は16日、2012年度に県民生活センター宮古分室へ寄せられた消費生活相談状況を発表した。全体の相談件数は294件で、前年度に比べて6件(2・1%)増加。このうち最も多かった相談はフリーローンやサラ金を含む融資サービスだが、減少傾向にあるという。その一方でインターネット関連の被害相談が増えている。アダルトサイトや出会い系サイトなどに誘導され、高額な会員料金を請求される被害が増加傾向にある。
同事務所のまとめによると、全体の相談件数は08年度から11年度まで3年連続で減少していたが、12年度は6件増えた。
相談件数は、融資サービスが最も多い69件で全体の23・47%を占めたが、フリーローン関連を中心に毎年減少傾向にある。同センター宮古分室では「相談件数はぐんと落ちている。弁護士や司法書士が、債務処理に積極的なことなどが要因に挙げられる」とした。
インターネット関連の被害が含まれる「放送・コンテンツ等」は36件で2番目に相談が多かった。全体に占める割合は12・24%。アダルトサイトや出会い系サイトに関連する相談が相次いでおり、「無料」などの文言に誘導され、結果的に高い料金を請求されるという被害などがある。
相談者の年齢層は子どもから大人まで幅広い。パソコンよりも携帯電話やスマートフォン上で問題になるケースが多いという。
同センター宮古分室の専門相談員は「おいしい話には必ず裏がある。冷静に考えて対応してほしい」などと話し、安易な判断で有害サイトに入り込まないよう注意を促している。
このほか、アパートの賃料をめぐるトラブルや生活保護、健康食品関係でも複数の相談があった。
相談に訪れた人を年齢別にみると50代が最も多く全体の22・8%を占めた。40代が21・1%、30代が15%と続いた。性別にみると女性の相談者が男性を上回る結果となった。
同センター宮古分室の池間つとむ分室長(県宮古事務所総務課長)は、インターネット関連の相談が増えていることに関し「だまし方が巧妙で対策が追い付かない部分もあるが、相談内容を把握しながら対策を強化していく」と強調。生活相談全般については「1人で悩まずに、できるだけ早く相談してほしい。傷が深くなる前に相談することが最も大切」と話した。
県民生活センター宮古分室(72・0199)では消費生活全般の相談を受け付けている。相談時間は平日の午前9時から午後4時まで(昼食時間除く)。