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社会・全般
2010年8月29日(日)10:45

垣花 建世さん(47歳)「語楽塾」主宰

垣花 建世さん

垣花 建世さん

言霊伝えられる教師に
 幼いころ漢字に取りつかれた少年は、以来中国語を学び、大学では英語を専攻した。「言葉という目に見えないものを使いこなすことは、当然その国の文化や生活習慣を知らなければならない。同時に体験が裏打ちされて美しい言葉を身につけることができる。文法による表面的な会話でなく、自分なりの世界を構築した言霊を伝えていきたい」と話し、英語、フランス語、広東語、韓国語、台湾語、北京語などに通じる。
   
 「小学5年生の時だった。赤塚不二夫のマンガで漢字の羅列したのがあって、妙にそれが気になって仕方なかった」。以来、漢字に熱中。その姿を父親が見て、漢和辞典を与える。中学に入ってからは、中国語などの言葉に興味を持ち始めた。「いい加減な気持ちで習うと、それは美しい言葉にはならない。言葉の持つ意味を感じ取り、正しく使い、伝えていくことが大切」
   
 大学を卒業後、貿易事務所や学習塾、広告代理店などに勤務。でも自分でやりたいことを総合的にやるためには、会社や組織に組み込まれていては何もできないと悟り、中国にかかわる仕事に就く。「今のライフワークを確立するまで9年かかった」と話し、その間、1年3カ月中国に住みついたり、重要な文書の翻訳をしたり、さまざまな体験をする。
  
 現在、中国語、英語を中心にした語学塾と学習塾を営む。副業として、イラストレーターや翻訳の仕事もある。台湾から大型クルーズが入港した時、通訳したり、観光案内なども務める。学習支援などの仕事もあり、昨年4月から、来間小・中学校で中国から転校した子の言葉の指導を1年間引き受けたことも。7月には、宮古高校と姉妹校にあたる台北の復興高級中學の異文化交流ツアーでインストラクターも務めた。
   
 「国際交流というが、相手をしるにはまず言葉を知らなくてはならない。言葉を切り口にいろんなことができる。観光にしても、相手を理解するためにその国の文化や暮らしを知ることが先決。私たちは目に見えないもので支えられている。言葉もそう。良い思い出だけをくみ取ってそこから発信するのも言葉の力」と語る言葉に熱がこもる。
 
垣花 建世(かきはな けんせい)1963年3月15日生まれ。城辺福里出身。宮古高校卒、琉球大学・英文学科卒。2003年より、「語楽塾」開設。優香里さんとの間に2男。 


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