今年度予算額は27億余/平良港湾事務所
防波堤整備に17億円/耐震バースに9億8000万円
平良港湾事務所(知花包信所長)の2013年度当初予算は、10億2200万円となった。安倍首相の経済政策(アベノミクス)に伴う12年度末の補正予算17億4000万円(繰入分)と合わせた今年度の予算額は27億6200万円に上る。耐震岸壁工事には、9億8000万円(補正2億4000万円、当初予算7億4000万円)を投入する。
耐震岸壁工事は、今年3月に着工し現在、同港に停泊する浮きドックで、ケーソン製作が行われている。
ケーソンは鉄筋コンクリート製の箱で、1函(個)の大きさは高さが11・6㍍、横幅17・6㍍。上面の奥行き8・8㍍、底面の奥行きが10・8㍍。重さは1033㌧。
岸壁は、内部に石を詰めたケーソンをつなぎ合わせて造る構造。今年度は全15個のうち、6個を設置する。
耐震岸壁は、漲水地区の複合一貫輸送ターミナル改良事業に位置付けた。
同事業は、耐震強化岸壁の未整備や船舶の大型化への対応、施設の老朽化、埠頭用地の狭さによる非効率な荷役-などの課題への対処を目的とする。
耐震岸壁(延長220㍍)は第2、第3埠頭の間と、その西側水面を埋め立てて、西の縁り沿いに南北方向に整備する。
第2、第3埠頭間の埋め立て(3・1㌶)は、宮古島市が行い、これにより埠頭用地がかなり広くなる。緑地(2・5㌶)と臨港道路(244㍍)も市が担当する。
ターミナル改良事業の総事業費は約47億円(国31億円、市16億円)。今年度当初予算10億2200万円は、前年度当初と比べて3億7000万円減ったが、これは大型補正で事業を前倒ししたことによる。今年度の事業予算27億6200万円のうち、17億円余は防波堤の整備に充てる。
耐震バースの供用開始は、2017年春ごろを予定している。