実施計画で意見交わす/海岸清掃連絡調整会議
国による新規補助決定も報告
2013年度宮古諸島地域における海岸清掃連絡調整会議が22日、県宮古合同庁舎で開かれた。海岸清掃に関わる県と市の担当職員や漁協、ボランティアが参加し、今年度の実施計画などで意見を交わした。県環境整備課の担当職員は、今年度から新たに国による海岸漂着物対策の補助事業を決定したことを紹介。ボランティアからは回収後のごみの搬送について、県へ支援を要請した。
同会議は、宮古諸島での漂着ごみの除去、回収を効果的に行うため、関係機関が情報を交換、共有することを目的に開催されている。
宮古では昨年度まで、都道府県による廃棄物処理計画の策定や取り組みの推進に活用できる国の「地域グリーン・ニューディール基金」で海岸漂着物の対策を行ってきた。昨年度で同基金は終了したが、13、14年度の2年間限定で地域の漂着物対策に活用できる「海岸漂着物地域対策推進事業費」100億円が国の補正予算での財政措置として決定。県へは9月議会で補正予算が計上され、議会承認を受けたのち、配分などについて市町村と調整が行われる見込みとなっている。
県環境整備課一般廃棄物班の担当職員は、県は13、14年度に同事業を活用して漂着物対策を推進する方針を提示。補助率は、漂着物処理推進の地域計画の策定や改定などでは2分の1、対策推進協議会などの運営や漂着物の回収や処理、発生抑制対策に係る事業は全額補助となることを説明した。
ボランティアによる海岸清掃について、環境保全活動などに取り組む海の環境ネットワークのメンバーが、ボランティアで海岸清掃はできるが、回収したごみをクリーンセンターに搬入するためのトラックなどがないために、搬入に苦慮している現状を訴え、県に支援を要請した。
それに対し、県宮古土木事務所維持管理班の担当職員は「ボランティアが回収したごみのすべてを県が回収することは困難」との認識を示しながらも、国による補正事業の県での実施が見込まれる10月以降に、月に1回程度の回収が行えるよう努めたい考えを示した。