融資額は71億6800万円/沖縄公庫宮古支店2012年度
前年比で17億円余の増
沖縄振興開発金融公庫宮古支店(中山道哉支店長)は24日、2012年度の融資実績を発表した。それによると融資件数は631件で、前年度に比べ件数は28件(4・2%)減少したものの、融資金額は同比17億6300万円(32・6%)増の71億6800万円となり、この金額は1998年度の74億6600万円に次いで2番目の額となった。金額の大幅増について中山支店長は「中小企業資金および生業資金において底堅い資金需要を反映したものとなっている」と説明した。
件数の減少については前年度、台風災害等で需要の多かった農林漁業資金が大幅に減少したことなどが要因となっている。
資金別に見ると、中小企業資金が対前年度比で件数が10件増加し、金額も10億5600万円増加している。
生業資金も57件増加し、金額でも13億6100万円の大幅増となっている。
生業資金の大幅増については小規模事業者経営改善資金(通称・マル経資金)と12年度から設けられた沖縄雇用・経営基盤強化資金(通称・沖経資金)の融資が堅調だったことを挙げている。
さらに、運用資金におけるセーフティネット資金と設備資金における設備更新・アパート建設等資金の需要が旺盛だったことも要因の一つとしている。
農林漁業資金については、前年度の台風災害等での需要反動により件数で112件、金額で6億5000万円の減少となった。
そのほか、生活衛生資金、教育資金、恩給担保資金はほぼ前年度並みの実績となっている。
融資の業種別構成比は、建設業が19・2%(14億2200万円)以下、不動産・物品賃貸業18・0%(13億8900万円)、製造業15・5%(11億1000万円)などとなっている。
12年度の融資実績について、同支店では「宮古圏域については伊良部大橋や地下ダムなどの大型公共工事が継続中であり、サトウキビを中心に農業も好調だったほか、過去最高の入域観光客など好調な観光産業も今回の融資実績には反映されていると思う」と分析している。
また、今後の見通しについては「大型公共工事も継続中であり、12年度水準とはならないまでも13年度はこれまでの平均融資実績(50億円前後)は上回る見込み」との見解を示した。