「地域の声を聞いて」/学校規模適正化新方針説明会
統合対象学区住民が猛反発
再度、地域説明会開催へ
市教育委員会(宮国博委員長)の学校規模適正化に向けた新基本方針説明会が24日夕、市中央公民館で開催された。今回の説明会が対象地域ではなく、宮古本島全体をまとめた形で行われることと今後の説明会が26日の伊良部地区でしか予定されていないことに参加者から「何度も足を運ぶと言っていた」「約束を守っていない」などの不満の声が続出。これを受け、同委員会は「地域から説明会の要望があれば委員会として出向いて説明を行いたい」との見解を示した。
説明会開始前から同方針で、来年度に下地中に統合される来間中の学区住民と2015年度に鏡原小に統合される宮原小学校の学区住民らが今回の説明会の在り方などに対する抗議声明や地域説明会開催を求める要望書を読み上げ、宮国委員長に手渡し、一部の住民はそのまま退席する波乱の幕開けとなった。
説明会では、これまでの経緯と新基本方針について宮国委員長が説明と報告を行った。
その後の質疑では出てくる意見はすべて統合に反対と今回の説明会の在り方に対する市教委への不満の声で、市教委方針に賛同する意見はなかった。
参加者からの「この方針に沿った条例案を9月議会に提案するのか」の質問に、宮国委員長は「まだ決まってはいないが、来年の4月に来間中が下地中に統合される予定なのでそれに向けた議会提案になるという考えを持っている」と説明した。
そのほか、「規模適正化は子どもたちのためのとして、市の財政については全く関係ないと教育長はこれまで答弁してきたがきょうの資料に財政部分が入っている。その意図はなにか」との質問が出された。
これに対して、川満弘志教育長は「教育委員会としては子どもたちの教育を中心に据えながらも、教育行財政の課題としては財政のこともあることを市民にしっかり示さないといけない。学校にお金を出しているのは納税者全員であり、そのお金がどう活用されているかを市民は知る権利もある」と説明した。
今後の地域説明会開催について、説明会後のインタビューで宮国委員長は「地域から出向いてほしいとの声が上がっているので説明会には応じないといけないと思う。地域の人たちに説明する機会を作ってもらえれば私たちは出向きたい」と述べた。