19年余り漁船無事故/長浜さん水産庁長官表彰
第一海の幸丸(1・7㌧)の船長、長浜貞夫さん(65)=平良字下里=が無事故漁船所有者として水産庁長官表彰を受けた。長浜さんは宮古島漁業協同組合所属で、19年4カ月間の長期にわたり、海上での無事故を達成した。同組合によると宮古からは初めての受賞。長浜さんは中学を卒業してすぐに漁師になった。「宮古近海の浅瀬はすべて把握している。このことが無事故につながっている」と話した。
表彰は24日に県水産会館で行われた県漁船保険組合の2013年度通常総代会で行われた。県内での同表彰は長浜さん一人だった。
長浜さんは29日に市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね、受賞の報告を行った。
下地市長は「海上で船が故障したり事故を起こすと救助が大変。日ごろから漁船の管理をしっかりしていることが今回の受賞につながったと思う」とたたえた。
長浜さんの船は船底にキール(水中構造体)を設置している。これを設置すると、船のスピードは落ちるが安全性は高まるという。
「船の事故はリーフに乗り上げるのが多い。リーフがどこにあるのかを熟知し、それを避けて航行するのが無事故につながる」と話した。
長浜さんは、宮古島や多良間島近海で一本釣りやはえ縄なわ漁などを行っているほか、パヤオ(浮漁礁)の遊漁案内、宮古地区の周辺海域にある航路標識の巡回業務にも多年にわたり船舶をチャーターするなど協力している。