きょうから入院患者移送/宮古病院
ボランティアら400人体制
新宮古病院への入院患者移送がきょう31日から始まる。6月1日午後4時までに全入院患者の移送を終える予定だ。病院職員、ボランティア、市消防、市内地域福祉施設など総勢約400人体制で入院患者の安全搬送を目指す。現宮古病院では30日、患者移送事務局で本村悠子副看護部長を中心に最終スケジュール確認と緊急時に備えてのシミュレーションチェックなどの作業に追われていた。同病院では市民に対し、搬送実施日の外来休診への理解と協力、円滑な移送作業のための交通への配慮などを呼び掛けている。
入院患者総数は199人(30日現在)で、このうち31日は産婦人科・小児科患者43人の移送を行う。同病院では移送に備えて医療職スタッフのボランティアを募った。同病院で勤務していた看護師OBを中心に県内67人の看護師と沖縄本島の県立病院、八重山病院から21人の医師がボランティアとして移送を支援する。
また、移送で使用する救急車を含む車両は16台を準備し、市消防、市内地域福祉施設、トライアスロン事務局などから移送を支援する人員を動員した。病院全職員260人を含め計約400人体制での大がかりな移送作業となる。
重症患者などの移送は1日に行うが、安全移送に備えるため、新病院に移送本部(本部長・安谷屋正明院長)と現病院に同副本部(本永英治副院長)を設置して万全を期す。
同事務局の國場葵さんは「沖縄本島では入院患者を受け入れる代替病院がたくさんあるが、宮古圏域で重症患者を扱う病院はここだけなので、念には念を入れて作業を行わなければならない」と説明した。宮古島徳洲会病院には1次救急発生時の受け入れ依頼を行った。
本村副看護部長は「安全移送を最優先しなければならず、交通への配慮など市民皆さんの協力をお願いしたい」と述べた。