日常生活に運動を/健康おきなわ21in宮古島
メタボの危険性訴え/専門家が講演と体操実演 健康おきなわ�地域大会in宮古島(主催・宮古福祉保健所)が11日、市中央公民館大ホールで開かれた。田仲医院(豊見城市)の田仲秀明院長が講演を行い、メタボリックシンドローム(メタボ)の危険性と、解消努力の必要性を語ったほか、日本健康運動指導士県支部の山城麗子支部長が日常生活への運動の取り入れ方の紹介と体操実演を行った。
県民一体の健康づくり活動を進めていくための行動計画である「健康おきなわ21」を浸透させることなどを目的に開催。講演では、田仲院長は「メタボリックシンドロームと沖縄危機(クライシス)」をテーマに、肥満率日本一である沖縄県の現状と、肥満やメタボから引き起こす健康への悪影響などを解説した。
肥満度の上昇と最も関連する要因は、自動車保有台数と脂肪摂取量であると説明する田仲院長。アメリカンスタイルの食事が早くから持ち込まれたことも沖縄で肥満が多い原因の一つとの考えを示す。
心血管病の発生率を1・8~2・5倍に、慢性腎臓病は2倍に、糖尿病では9倍にも上昇させるメタボ。田仲院長は、沖縄の男性平均寿命が全国26位に急落した、いわゆる「沖縄クライシス」はメタボが主要な原因との考えを示す。ただ、薬の投与や食事・運動療法など何らかの対策に取り組めば半数程度の人が改善されているという実例を紹介。「まずはメタボの怖さに気付き、自分の体の現実に気付き、変わるための努力を始め、続けることが必要」と強調した。
山城支部長は「日常生活への上手な運動の取り入れ方」をテーマに、ウオーキングでの注意点などを紹介。日中に行う場合には▽帽子をかぶる▽直射日光を避ける▽空気が通るゆるめのシャツを着る▽こまめな水分補給-などを呼び掛けた。
体操実演では、ストレッチや腹式呼吸を取り入れた体操などを説明。参加者たちは山城支部長の動きや指示に従って体を動かしていた。
会場では、健康づくりを推進する「チャーガンジューおきなわ応援団」に登録している団体を紹介するブースが設置されたほか、大会終了後には希望者を対象としたノルディックウオーキング体験会も行われた。