経済波及効果は6億4000万円/りゅうぎん総研まとめ
宮古島市での野球キャンプ効果
【那覇支社】宮古島経済への波及効果は約6億4200万円。りゅうぎん総合研究所(佐喜真實社長)はこのほど、2012年度に宮古島市で野球合宿したプロや社会人、大学、高校、少年チームの参加による経済効果を発表した。プロ野球のオリックス球団(1・2軍)のほか、社会人、大学が7、高校、少年野球が4の計12チームが実施し、約680人が参加した。オリックスのキャンプには島内外から約1万2000人の観客や報道関係者らが訪れた。
合宿参加者の宿泊や飲食、交通費などの支出額が1億8600万円で、観客や報道関係者らの支出額が2億2200万円となり、二つの合計金額の4億800万円が直接支出額となる。直接支出額に自給率を掛けた県内供給分の3億7100万円が、経済の直接効果となる。宿泊や飲食などの関連産業の直接効果が、原材料やサービス業などの他産業の売上増に影響する1次間接波及効果で1億7100万円。直接効果と1次間接波及効果で派生する、地域の雇用所得や消費支出の増加により、各産業の生産に波及した2次間接波及効果が9900万円だった。直接効果と1・2次間接波及効果の合計金額6億4200万円が、宮古島での野球合宿の経済効果となり、直接支出額4億800万円の1・6倍の波及効果をもたらした。
産業別の経済効果では、宿泊業が最多で9600万円、島内交通費や航空運賃費などを含む運輸業が8300万円、飲食業8100万円、製造業7300万円、商業が5600万円だった。
りゅうぎん総研は「関係者の活発な誘致活動により、プロサッカーや陸上競技の社会人チームも合宿を行うなど、宮古島の知名度は高まっている。スポーツコンベンションを通した地域振興が今後も期待される」としている。