農家への未払い金は1000万円/コーラル社支援補助金
今回6割支払いへ/市議会一般質問
市が市議会6月定例会に補正予算として計上しているコーラル・ベジタブル社支援補助金3000万円に関連し、長濱政治副市長は約1000万円ある同社の生産農家への未払い金について、今回の補助金からは全額ではなく総額の6割を支払う考えであることを明らかにした。19日に開かれた市議会6月定例会一般質問で高吉幸光氏の質問への答弁。
コーラル・ベジタブル社は宮古島市などが出資する第三セクターで、約1億2000万円の累積赤字を抱える厳しい経営状況が続いている。同社への支援補助金3000万円については長濱副市長が今定例会初日の13日、議案説明に対する質疑の中で、生産農家への未払い金や経営安定を図る運転資金、借入金の返済などに充当する考えを説明している。
一般質問で高吉氏が、同社支援補助金3000万円について、生産農家への未払い金の全額が清算されるのかをただしたのに対し長濱副市長は、「ひとまず未払い総額の6割を考えている」と今回の補助金では未払い金全額の支払いは行わない方針を示した。
補助金額を3000万円とした根拠について長濱副市長は、同社から4000万円ほどの支援要請を受けたが、その中で大きなウエートを占める金融機関への元利支払いについて二つの金融機関に対し支払いの延期を要請することで1000万円を減額させ3000万円となったことを説明。市が設置を表明している専門家らで構成する第三セクターの経営検討委員会(仮称)設置前に補助金額が決められたことに関しては、「経営検討委員会の中で議論し、そこで詰めることも必要だが、待ったなしの状態に今あるということ」と委員会での検討を待つ時間的余裕がなかったとの考えを示した。
市による今後の同社支援策については、「経営検討委員会の中で、今回の補助金の3000万円の効果や、実際にコーラル社が努力しているのかなどを踏まえ検討する。その中で、もう少し(補助金を)出せば何とかなるという結論が出れば、もう一度、議会にお願いすることになる。資金が足りない場合には、やみくもに全部出すというわけではない」と述べた。