谷川義美さんが作品寄贈/恵子美術館15周年
さらなる発展願う
平良字下里の恵子美術館(垣花恵子主宰)の開館15周年を祝って、美術家の谷川義美さんが自身の1976年の作品「旱の泊港」(油彩画、F10号)を寄贈した。現在、谷川さんは30年ぶりに宮古島に来島中で25日には同美術館で会見を開き、作品寄贈に込めた思いと恵子美術館のさらなる発展を願いエールを贈った。
谷川さんは「宮古という地域おいて孤軍奮闘しているこの美術館は、真の美術文化向上を志している人たちの作品が集まってきている場所だと思う。そういう意味ではこの美術館の存在は意義深いし、意味のあることだと思う」と述べ、同美術館のさらなる発展を願った。
当初、同美術館では谷川さんを15周年記念イベント企画展「沖縄と海を描いた作品展」のゲスト美術家として招く予定だったが、主宰の垣花さんが体調不良のため企画展は中止となっていた。
谷川さんは15年前の同美術館開館の時もオープンを祝って油絵「望京」(P80号)と「伊良部島」(M50号)のほか、宮古島の女性をモデルにトラパーチンに彫り上げた「岬」などを寄贈している。
今回は、30年ぶりの来島と、初めて恵子美術館訪問となり、友人の作曲家杉本信夫さんと一緒に会見を行い、同美術館に対する思いを述べた。
そのほか、谷川さんは15周年記念イベントで発表する予定だった三線の自作新曲「摩文仁の星」を自身で製作したクリスタルガラス製の三線で披露した。
谷川さんは、佐賀県出身で現在は神奈川県在住。神奈川県美術展で「県民ホール開設記念賞」、神奈川県同美術協会展の「パリ賞」などを受賞し、日本アンデパンダン展実行委員長などを歴任した。