2年ぶりに満水/7~9月の雨で回復
宮古土地改良区によると、砂川地下ダムは12日満水に達した。昨年9月28日に貯水率が過去最低の35・5%まで低下していた同ダムの満水は2008年7月8日以来、約2年ぶり。サトウキビや野菜、果樹への潅水を地下ダムに頼る宮古では、限られた水の安定供給のため、農家の適正利用が求められている。
昨年は8月上旬から50日以上、少雨傾向が続き砂川地下ダムの貯水量は激減。その後徐々に回復し梅雨明けの6月下旬には満水近くになった。しかし、7月の少雨傾向で減少。最近(7月下旬から今月上旬)のまとまった雨で再び増加に転じ、12日満水となった。
昨年の干ばつ時は、キビ畑のスプリンクラーがフル稼働した。砂川ダムの月別最大揚水量は、9月の380万㌧。同月のファームポンド別配水量を見ると、城辺や上野を受益地とする東山は150万㌧と、適正量の約115万㌧を約3割上回った。水のかけっぱなしなど、不適正利用も一部で見られたという。
宮古土地改良区は「地下ダムの水量は長期干ばつにも対応できる設計になっているが、不適正な利用があった場合、底を突く可能性はゼロとは言えない」と指摘。仮にそうなった時の弊害として、秋以降に大量の水を必要とする大規模ハウスへの影響-などを挙げている。
土地改良区が示す10㌃当たりの適正使用量は、1週間に30㌧。使い過ぎると、サトウキビでは根が浮き上がって枯死茎が多く出る害などがあるという。
福里地下ダムは、8月1日に満水となった。