宮古にサテライトキャンパス/琉大
10月以降の開設構想/大城学長が明らかに
就任あいさつで下地敏彦市長を訪ねた琉球大学の大城肇学長が4日、今年10月以降に宮古や石垣など県内離島に同大学の「サテライトキャンパス」を設置する構想を明らかにした。同大学とサテライトをテレビ会議システムで結び、同大学が月1回開催している21世紀フォーラム(公開討論)や公開講座、公開授業などを配信する。大城学長は「地元(離島)にいながら、琉大に来られるような仕組み作りをしていきたい」と抱負を語った。
本土復帰以前、奄美に琉大の分校があり、これがサテライトキャンパス設置のヒントになったという。
テレビ会議システムは双方向通信で、両会場の出席者の顔が見え、同時に討論も可能になる。フォーラムや講座は、DVDに収録し、適当な時間にテレビで見えるようにもする。
将来的には、大学院の単位も地元で取れる仕組みにして、修了まで持っていける形を描く。講座の内容については「アンケート調査を基に、地元のニーズを把握した上で検討したい」と述べた。
一般住民向けの公開講座は、名誉教授の研究成果報告や健康づくり支援講座など多い。看護師ら専門職を対象にした講座もある。公開授業は、学生が受けている授業を配信する。
大城教授は、サテライトは、琉大の情報を高校生に提供し、関心を持たせる場にもなると期待を込めた。
サテライトは、市内の空き店舗を活用することで、地域の活性化に役立ちたいとの考えを示した。管理運営に関し大城学長は、「琉球大学同窓会宮古支部の活動拠点にもしてほしい」と述べ、同支部との連携を視野に入れた。
サテライトキャンパス 大学から離れた場所に設置されたキャンパス。