ハブ、3カ月捕獲なし/健康危機対策会議
定着の可能性低く/危険海洋生物も再確認
2013年度第1回管内健康危機管理対策連絡会議が2日、宮古福祉保健所内で開かれた。今年4月に宮古島市内で発見されたサキシマハブの生息確認調査の中間結果が報告され、3カ月間設置しているベイトトラップに1匹も捕獲されなかったことが分かった。サキシマハブの侵入経路は依然不明だが、定着の可能性は低いとみられる。会議ではこのほか、危険海洋生物に関する認識も共有した。
サキシマハブの生息確認調査は、定着の有無を確認するために実施。サキシマハブが発見された平良港ひらりん公園の約半径500㍍以内にベイトトラップを計30基を設置し、担当職員が3~4週間の間隔で捕獲状況を確認してきた。
その結果、5月29日から8月28日までの3カ月間に捕獲されたヘビは累計83匹で、ほとんどがサキシママダラだった。サキシマハブの捕獲は1匹もなかった。
調査は9月25日まで続くが、現段階ではサキシマハブが定着している可能性は低いものとみられる。
サキシマハブは今年4月19日、平良港内で住民が捕獲した。全長44㌢、重さ16㌘の雄で、宮古島市では初めての発見だった。沖縄本島や八重山諸島からの物資に紛れ込んで侵入したことなどが推測されるが、詳細は不明のままだ。
対策会議ではこのほか▽新型インフルエンザ▽風疹▽海洋危険生物-についての認識を共有した。
海洋危険生物ではオニヒトデやハブクラゲの危険性を再確認。オニヒトデ関連では、県内で発生した死亡事故の経緯を振り返りながら再発防止を誓った。
ハブクラゲに刺された場合の応急処置として①すぐに海から上がる②食酢をかける③触手をはがす④冷やす⑤病院へ-という手順を再確認した。
健康危機管理対策連絡会議は県、市、村の行政ほか医療、消防、教育の関係機関の代表で構成。宮古地区における健康危機管理の状況を共有し、効果的な対策を検討している。