共同で低炭素社会実現へ/市と三井物産が協定結ぶ
今年度中に計画取りまとめ
宮古島市と三井物産(本社・東京)は16日、低炭素社会実現のための連携と協力に関する包括協定書を締結。協定書にサインした下地敏彦市長と同社の鈴木愼プロジェクト本部長補佐は締結を祝し握手を交わした。市は今月末に委員会を立ち上げ、現在ある環境モデル都市としての行動計画の見直しを行い、二酸化炭素排出削減のために島全体で取り組むべき新たな計画を今年度中に取りまとめ、その後、具体的な事業につなげていく。
世界各地で風力や太陽光、バイオマスの発電事業を展開する三井物産の実績とノウハウを生かし、環境モデル都市行動計画の中で市が目標としている、対2003年度比で2050年度に温室効果ガス73%の削減を実現させるため、具体的事業の実現を加速させることを目指す。
具体的には、宮古島の地場産業であるサトウキビを活用するバイオエタノールや太陽光・風力発電、水溶性天然ガスや海洋エネルギーの活用など新エネルギーの導入と最適活用法などを共同で検討するほか、次世代送電網を核とした環境配慮型の都市づくりである「スマートコミュニティ」の島しょ型を、市民と観光客が一体となって形成していくことを目指す。
委員会は今月末に発足させ、来年2月までに5回程度開催し、報告書をまとめる予定となっている。
協定書締結を前に、下地敏彦市長は「三井物産の持っている戦略的知識、ノウハウをぜひ活用させてもらって、新たな宮古島の環境モデル都市の構築に協力してほしい」、三井物産の小山修常務執行役員は「宮古島の美しい自然と最先端の科学技術が調和した美しスマートコミュニティの事業モデルを世界に発信できる第一歩。この事業に協力させてもらうこと誇りに思っている」と語った。