譲り受け先決まらず/県議会一般質問
下地島空港施設で県答弁
【那覇支社】県議会(喜納昌春議長)9月定例会の一般質問が30日行われ、奥平一夫氏(県民ネット)ら5人が登壇した。奥平氏は、県が下地島空港施設の譲り受け先の斡旋に至った経緯について質問。川上好久副知事は「今年3月成立の調停で、県は日本航空所有の下地島空港施設の株式万株の譲り受け先の斡旋を行うことが確認された」と説明し、「現時点で、譲り受け先は見つかっていない。引き続き企業などへ働き掛ける」と答えた。
下地島土地利用基本計画の進ちょく状況で川上副知事は「農業的利用ゾーンは、宮古島市の要望を踏まえ、30㌶を85㌶に拡大して県有地を市に売却し、今年5月に農用地区の設定を終えた」と述べた。
奥平氏は再質問で同基本計画を取り上げて「農業ゾーン以外は手付かずの状態のまま。うまく進んでいない中で、計画の変更、見直しは視野に入れているか」とただしたのに対し、謝花喜一郎企画部長は「農業ゾーン以外に観光ゾーンなどもあるが、大分期間も経ち実現可能性の観点から、もう一度ゾーンの見直しを考えて良いのではないかと思う。市長とも議論していきたい」と話した。
多良間村の小中学校への本務教諭の派遣要請について、諸見里明教育長は「今年度の定期人事異動では安定的な配置ができなかった」とし「異動希望者や村が求める人材の確保ができず、やむなく臨時的任用教諭となった」と実状を示した。その上で「離島教育振興の観点からも大きな課題であり、村の要請を踏まえ今後の適正な人事配置に努めたい」と話した。