低炭素社会へ大きな一歩/EMS実証事業スタート
効率的なエネルギー利用へ/市平良庁舎で開始式
宮古島市全島エネルギーマネジメントシステム(EMS、通称・すまエコプロジェクト)実証事業の開始式が1日、市平良庁舎1階のロビーで、下地敏彦市長ら関係者が出席し行われた。「すまエコプロジェクト」は、家庭や事業所の電力消費量を、インターネットのタブレット型端末を使って即時に画面で見られるように「見える化」し、全島の電力需要の傾向を把握する。これにより省エネや再生可能エネルギーの最適消費を実現するためのシステム構築をする。同実証実験がスタートしたことで、効率的なエネルギー利用と低炭素社会に向けて市は大きな一歩を踏み出した。
同事業には、家庭部門で200世帯と事業所部門に市平良庁舎、県立宮古病院など25事業所と、農業部門で地下ダム揚水のための群機場がモニターとして参加している。
開始式に下地市長のほか、県商工労働部産業政策課の古堅勝也副参事、同事業に携わってきた東芝スマートコミュニティ事業統括部の篠原哲哉理事、三井物産環境・新エネルギー事業部の上田裕部長、宮古テレビの砂川健次専務らが出席し、消費電力情報の画像が映し出された大型テレビの除幕を行った。
下地市長は「エコアイランド宮古島を実際にどのような形で進めていくか。これを市民が理解してもらい、エネルギーを効率よく使ってほしいという思いで始めた。きょうから本格的にスタートする。モニターの市民の皆さんには、これを活用して、低炭素社会に向けての貢献をしてほしい」とあいさつした。
同事業は県のスマートエネルギーアイランド基盤構築事業の一環として、2011年から東芝や三井物産、宮古テレビなどの関係機関と協力して準備を進めてきた。