外来種の分布情報提供を/市総合博物館
パンフ配布し協力求める/環境省那覇自然事務所が作成
宮古島市総合博物館(下里典子館長)は3日、会見を開き、環境省那覇自然環境事務所が作成したパンフレット「宮古諸島の外来種」(A4版、10ページ)を市内の小中学校や希望する市民に配布するとともに、宮古諸島での外来種分布情報を収集していくことを発表。市民に情報提供の協力を呼び掛けた。
環境省那覇自然環境事務所は、奄美、沖縄、宮古、八重山の4諸島の外来種についてパンフレットを作成した。パンフレットを配布し、分布情報を収集することで、外来種の侵入状況を明らかにするとともに、将来、対策を優先すべき外来種を判断する一助にすることが目的。
宮古諸島編では宮古島の成り立ちをはじめ、キシノウエトカゲやミヤコカナヘビなど7種類の島固有生物、シロアゴガエルやハイイロゴケグモ、インドクジャク、ミシシッピアカミミガメなど19種類の外来種、グリーンイグアナやサキシマハブなど7種類の侵入の恐れがある外来種を掲載している。宮古島の外来種についてがパンフレットにまとめられたのは今回が初めて。
会見では、砂川史香学芸員がパンフレットについて紹介するとともに、外来種分布情報を収集していくことを説明。市民に対しては外来種を見つけた場合、その種名と目撃場所、目撃日時、目撃時の状況などと氏名、連絡先を博物館まで知らせること、種の判断のために可能であれば写真撮影するよう要請した。
下里館長は「ペットとして飼っていたものが自然に放され外来種となっている。そのことが宮古の自然環境をいかに危険にしているか十分に意識して、もともと宮古にいる生き物の保護にパンフレットを役立ててほしい」と語った。
同パンフレットは市内の小中学校と関係機関へ配布されるほか、希望者は博物館で入手することができる。
情報の提供、問い合わせは同博物館(電話73・0567)まで。