訓練継続、実施を要請
市長が航空3社に/下地島空港利活用促進
【那覇支社】下地敏彦市長は8日、全日空(ANA)沖縄支店と日本トランスオーシャン航空(JTA)・琉球エアーコミューター(RAC)を訪ね、下地島空港での実機訓練の継続および実施を要請した。下地市長は「下地島空港が訓練飛行場として続くかの瀬戸際にある。県も継続の方向で各航空会社に使い勝手の良い形で働き掛けている」と述べ、今後とも県とともに同空港の利活用促進を積極的に要請していく考えを強調した。
要請で下地市長は「航空訓練シュミレ
ータ技術の著しい進歩および実機訓練の海外移転などにより、下地島空港での訓練を休止する航空会社があるなど、同空港の運営に大きな影響が生じている」と実情を示した。
その上で「全日空側も使う条件を提示して、県と緊密な調整を図り、今後もパイロット訓練を継続し利活用してほしい」と要請した。来年秋にも同空港での実機訓練を検討しているJTAには「大いに歓迎する」とし「安定的な訓練実施に向け、県とも緊密な調整を図り同空港の利活用を促進してほしい」と要望。RACにも同様な要請を行った。
これに対し、ANAの池田晴彦沖縄副支店長(兼宮古支店長)は「規制緩和やシステム化が進んで、訓練自体の環境も変わっている中で下地島空港を使っている。今後も何年か先を見据えて、県としっかり議論していきたい」と述べた。
JTAの金城清典取締役(路線事業部担当)は「飛行訓練の効率や効果も見ており、経済性など含めた今後の負担のあり方も県にお願いしたい」と話した。
RACの伊礼恭社長は「広く航空会社が利用できる環境整備が必要。着陸料が従量制で運用できればと思う」と述べた。