純利益は1億5200万円/株主総会開き事業報告
新社長に安村勇氏
宮古製糖株式会社は17日、第51回定時株主総会を開き、第51期の事業報告や決算を承認した。当期の売上高は37億5195万円、純利益は1億5231万円を計上し、2009~10年産サトウキビの豊作を裏付ける経営内容となった。新里光男社長らの退任に伴う取締役補充選任では、伊良部工場長の渡久山和男氏らが取締役に選任された。その後の取締役会で、専務取締役の安村勇氏を代表取締役社長に選出した。
事業報告では、反収アップによる生産量の増加が報告された。各工場の生産量は▽城辺11万4698㌧▽伊良部6万3859㌧▽多良間2万6755㌧-とそれぞれ前期と比較して増産。特に城辺工場は20年ぶりの11万㌧台を達成した。
決算では、売上高に対する売上原価が33億5185万円、営業外利益は3億6012万円、営業外費用は3513万円となり、経常利益は1億6000万円を計上した。
取締役補充選任では渡久山氏のほか、三井製糖の渡邉一郎氏、丸紅の古寺貞彦氏をそれぞれ取締役に選任。新里社長らは退任した。
総会後の取締役会で社長に選出された安村氏は1962年に宮古製糖に入社した。以後2001年に取締役総務部長、04年に常務取締役、07年から専務取締役を歴任した。社長就任を受けて、「黒糖の消費が冷え込んで大変厳しい。従って、まずは黒糖の消費の回復と分みつ糖並みの補助制度を要請したい。何より、良い黒糖を造り続ける」と良質な黒糖生産と消費拡大を当面の目標に掲げた。その上で「農業の多様化と言われるが、やはり宮古地区ではサトウキビが根幹にある。この基幹作物を守り、保護していく。生産農家に良いキビを作ってもらい工場で良い砂糖を生産して経営の安定につなげたい」と話した。