管理機使用で1割増産/キビ株出研修会
反収目標7~8㌧示す
サトウキビ株出管理機を使ったら、生育本数が約1割増えた。そんな成果が、11日に下地洲鎌のキビ畑で行った管理機オペレーター対象の現地研修会(宮古地区さとうきび技術員会主催)で明らかになった。平良正彦技術員会長は「早期管理で10㌃から7~8㌧取ってほしい」と目標を示した。
洲鎌の畑では9月10日に株出管理機の実演を行い①株を同じ高さに切りそろえる「株そろえ」②畝の中央に深さ10㌢ほどの切り込みを入れる「株割り」③肥料や農薬、除草剤散布-などの作業を同時に行った。
1カ月たった現在、畑には雑草も生えず株は40㌢ほどに成長。調査の結果、機械を入れた所の生育本数は1万2900本と、使わなかった所の1万1800本と比べ1100本(9・3%)多かった。
県営農支援課の山口悟専門員は、今後しっかり管理すれば10㌃当たり8㌧は取れると見込んだ。
研修会の開始式で平良会長は、宮古では株出の割合が11年産11%、12年産19%、13年産32%と増え、作付け体系が大きく変わったと状況を説明。収穫後早期の管理が、株出の収量を増やすと強調した。
沖糖の友利一雄農務課長代理は現在の反収は4~5㌧程度で、これでは採算が取れないと指摘。土づくりと株萌芽の促進で反収を上げるよう助言した。
研修会の最後は、畝間を50㌢ほどの深さで耕す機械(ハーフソイラ)の実演を行った。同作業は水はけや空気の流入を良くするという。実演機のオペレーターを務めた友利課長代理は、同種の作業を行う機械の中では、ソイラの性能が最も優れているとし今後の普及に期待した。
先月末には、株出管理機の有効利用による反収アップを目的に宮古地区さとうきび管理組合が設立した。
研修会にはオペレーターと県や市、JA、製糖工場の職員ら関係者を合わせて約50人参加した。