すべての人に食料を/世界食料デー宮古大会
世界の飢餓実情を報告/JIFHの田村さん
第22回「世界食料デー宮古大会」が16日夜、市中央公民館で開催された。日本国際飢餓対策機構(JIFH)国内啓発総主事の田村治郎さんが講演し栄養不良や飢餓、貧困に苦しむ世界の現状を報告。「一人の力で大きなことができるわけではない。でも、一人一人できることは必ずある」と話し、募金など世界の子どもを救う活動への協力を呼び掛けた。会場の市民は世界の実情を学び、自分が果たすべき役割や解決に向けて決意を新たにした。
世界食料デーは、食料問題を考える日として国連が制定した。世界の一人一人が協力し合い、「すべての人に食料を」を現実のものにし、世界に広がる栄養不良や飢餓、極度の貧困を解決していくことが目的。
宮古大会では、はじめに日本国際飢餓対策機構親善大使で歌手のManamiさんが歌を披露し、会場の雰囲気を盛り上げた。
Manamiさんは「私は世界の実情を知って動き出した。この日を通して皆さんも何ができるかを考えてほしい」と訴えた。
引き続き田村さんが講演した。「生まれた国、生まれた場所が違うだけなのに食料がなくて苦しんでいる子どもたちがいる。学校にも行けない。ある地域の子どもたちの夢は大人になることだという。命を失うかもしれないという不安を子ども自身が抱えている」と言葉を振り絞った。
その上で田村さんは「宮古島の皆さんに引き続き助けていただきたい。募金する1円や10円。『これだけで何とかなるの?』と思うかもしれないが、この支援が貧しい地域で暮らす人の命を救う。人の人生に希望を与えられるんです」などと訴え、それぞれができる範囲の活動、支援を繰り返し呼び掛けた。