点字方式ごみ袋販売/宮古島市
開けやすい、國仲さん考案
宮古島市は、燃やせるごみの指定ごみ袋として、袋が開けやすい点字方式ごみ袋の販売をきょう19日から開始。下地敏彦市長と同ごみ袋を考案した國仲智江子さんらが18日、市長室で会見を開き、発売を発表した。点字方式ごみ袋のサイズは大(45㍑)のみで、料金は通常の大サイズと同じ10枚で300円。
点字方式ごみ袋は視覚障害を持つ國仲さんが、高齢者や視覚障害者にも開けやすい袋として2006年に考案し、同年に知的所有権(著作権)を取得。昨年7月、同タイプを市の指定ごみ袋として300セットを試験販売したところ、即完売する人気ぶりだったことから今回、正式に発売することが決まった。
点字方式ごみ袋は、袋の空け口中央にプレス機で小さな丸い凹凸の帯を付けることで、開け口を分かりやすくするとともに、通常であればビニール同士がくっつき開けずらくなるごみ袋がワンタッチで開閉できるようになっている。
ごみ袋に凹凸をプレスする作業は青潮園(下地勝男所長)が請け負うことで園利用者である障害者の就労確保にもつながる。当面は月3万枚の制作を予定。プレスに掛かる費用は市が補助をすることで通常と同額の10枚300円で販売し、同ごみ袋の普及を促す。
会見で下地市長は「市民に使い勝手が良いことから市の指定袋に採用することを決めた。製造原価はやや高くなるが、市がその部分を負担する。制作は、体の不自由な人の雇用を作りたいという國仲さんの思いから青潮園で作業を行ってもらう。市民がこのごみ袋を使ってくれれば雇用の拡大にもつながると思う」と積極的な活用を呼び掛けた。
國仲さんは「このごみ袋で、私が願っていた障害者の雇用の場を設けることができうれしい。1人でも多くの人に役立ってほしいとの思いで考案した。青潮園の人にも頑張ってもらっていてありがたい」との思いを語った。