下地島空港活用を要請
市長がJAL、SKYを訪問
下地敏彦市長は17日、東京にある日本航空(JAL、植木義晴社長)とスカイマーク(SKY、西久保愼一社長)の本社を訪ね、下地島空港での実機訓練実施などを要請した。それに対しJALは空港使用料見直しについて県へ要請中で回答を待っている状況と説明。SKYは現状では使用する考えはないと回答した。
下地市長から要請を受けたJALの日岡裕之執行役員総務本部長は、下地島空港の建設経緯から見て訓練から撤退したことは心苦しいとしながらも、現在も再建途上であり、まずは再建に全力で取り組みたい考えを示した。
パイロット訓練に関しては経費削減の観点から現在、グアムでの実施を検討していることを説明。一方で、下地島空港については管理運営費をJALと全日空で分担する方式から、訓練の回数に応じて使用料を支払う従量制に変更するなど、負担の緩和について県に要請していること、調整の結果、使用料負担がグアムと変わらない状況となった場合には、下地島空港での訓練再開を検討しても良いとの考えを示した。この時点では県からの回答は届いていないという。
SKYへは下地島空港での実機訓練のほか、那覇-宮古線の増便と東京、大阪直行便の就航についてを西久保社長へ要請した。
下地空港での訓練について西久保社長は、経費が高いことを理由に「当面は考えていない」と回答した。現在、2往復4便を就航させている那覇-宮古線については1往復2便を増やし、3往復6便とすることを検討していると説明。東京、大阪直行便就航については意欲を示した上で、機材の調達状況などを見据えながら、成田-宮古、伊丹-宮古を想定し検討を進める方針を示した。
下地市長は「県の空港だが、もし閉港などとなれば市、特に伊良部への経済的ダメージは大きい。何とか訓練を行ってもらえるよう要請活動をしている。今後も県をバックアップする形で要請活動などを行っていきたい」と語った。