旧庁舎解体で「お別れ会」/城辺職員会
思い出話に花咲かす
解体撤去される旧城辺庁舎をしのぶ「お別れ会」(主催・同会開催城辺職員会)が19日夕、同庁舎内で行われた。当時の三役や議員、職員らが参加し、思い出話に花を咲かせながら跡地の有効活用と地域の発展に期待した。
城辺町歌を全員で斉唱した後、主催者を代表して砂川享一さん(市総務部参事)が「町政発展の役目と町民に親しまれてきたが、解体が決まり一抹の寂しさを感じる。思い出はたくさんあるがお世話になった庁舎に感謝しながら有意義な会にしよう」と呼び掛け。役場勤務の思い出話として、町がネズミの尾を購入する人海戦術で野ネズミの駆除に当たり、農家の人たちと交流を深めたことなどを面白おかしく紹介した。
同庁舎に助役として赴任したことがある下地敏彦市長は、2003年9月の台風14号を振り返り「冷蔵庫が空を飛んだのを見た。昼間だったのではっきりと覚えている」と自然の猛威を目の当たりにした体験を紹介した。
「町民はいろいろな事を持ち込んでくる。役場が頼りにされていることを実感した。思い出いっぱいの庁舎が無くなるのは寂しいが、城辺を良くしようという思いは一つ」と団結を呼び掛けた。9~11代目の城辺町長を務めた森田武雄さんは「いろいろな事があったが、毎日のように職員たちと酒を飲んだ。これは今でもよく覚えている」と会場を爆笑させた。
同庁舎は1961年2月に落成。2003年には現在の城辺庁舎に移転した。
庁舎解体撤去工事の入札はすでに終えており、近日中に工事が行われる。跡地利用については検討委員会で継続協議中。