生活改善でアドバイス/地域産業保健セ
旧宮古病院解体現場で実施
地域産業保健センターを活用した労働者の無料健康相談が22日、旧宮古病院の建物解体工事が行われている現場事務所で開かれた。同工事現場で働く作業員約25人が宮古地域産業保健センターの保健師から生活習慣の改善事項などについて助言を受けた。宮古地域産業保健センターが現場事務所に出向いて健康相談を行うのは今回が初となる。
沖縄県地域産業保健センターでは、労働者数50人未満の小規模事業場の事業者や労働者を対象として、労働安全衛生法で定められた保健指導などの産業保健サービスを無料で提供している。今回の健康相談は、同工事を行っている共同企業体の1社である先嶋建設が、工事現場の隣にある宮古地区医師会内の宮古地域産業保健センターに問い合わせたところ、無料でのサービス提供があることを知り実施された。
健康相談では、3人の保健師が作業員一人一人から食事や飲酒、喫煙、運動といった生活習慣や最近の健康状態、直近の健康診断結果などについての聞き取り、血圧、体脂肪測定などを行い、今後の生活改善についてアドバイスした。体脂肪率が高い作業員に対しては夜の食事を控えめにしたり、飲酒の抑制、運動をすることなどで減量に努めるよう助言。喫煙者には「たばこは百害あって一利なし」と指摘し、禁煙を勧めた。
先嶋建設の川満喜和登現場代理人は「現場には日雇い労働者も多く、健康診断を受けていない人もいる。日ごろ頑張ってくれているので、この現場を機に健康について意識してもらおうと企画した。みんなも健康相談ができることを喜んでいる。ほかの現場でも実施していきたいと思う」と語った。
宮古地域産業保健センターの松尾優二コーディネーターは「これまで宮古地区の安全大会などの中で健康相談を行ったことはあるが、現場事務所での開催は今回が初めて。宮古島では健康診断を実施しても、その結果を踏まえた健康相談などの保健指導を行っていないところが多い。50人以下の事業所であれば無料で受けることができるので活用してほしい」と積極的な利用を呼び掛けた。
健康診断で有所見項目が四つ以上あった場合、二次健康診断を無料で受けることができる制度もある。産業保健サービスに関する問い合わせは同センター(電話73・0222)まで。