議員定数削減「賛成」6割/市議選立候補者へアンケート
学校適正化「賛成」多い/下地島空港活用は「民間」主張
宮古毎日新聞社は市議選に立候補している33人にアンケートを実施した。議員定数については19人(58%)が「削減賛成」と答え、「反対」は7人(21%)、「どちらともいえない・わからない」は7人(同)だった。学校規模適正化については「賛成」が18人(55%)、「反対」は11人(33%)、「どちらともいえない・わからない」は4人(12%)で、賛成が半数以上を占めた。下地敏彦市長の市政運営については「評価する」が25人(76%)で、「評価しない」(6人)、「どちらともいえない」(2人)を大きく上回った。下地島空港の利活用方法については、ほとんどの立候補者が「民間活用」を示したが、1人は「自衛隊での利活用」を挙げ、別の1人は「防衛のためには(自衛隊誘致も)仕方ない」と答えた。
アンケートは①市議会の議員定数(現在は26人)について(賛成か、反対か、どちらともいえない・わからない)②市教育委員会が進める学校規模適正化について(賛成か、反対か、どちらともいえない・わからない)③下地島空港の利活用の在り方について(自由記述)④下地市長の市政運営について(評価する、しない、どちらともいえない)-の4項目で質問し、全員から回答を得た。
議員定数については、改選前の今年5月にも本紙が同様なアンケートを実施。この時は議員25人(議長除く)中、17人が「削減に反対」し、2人が「削減に賛成」、6人が「どちらともいえない」と答え、半数以上が定数削減に反対の考えを示していた。
現在では議員5人が勇退し、10人の新人が立候補していることなどから前回のアンケートと単純に比較することはできないが、現職のみで捉えると当時の状況から「方向転換」した人も見られる。
「削減には反対」としながらも「『市民から削減すべき』との声が上がれば、真摯に向き合う」と答えた立候補者もおり、議員定数への論議は今後必要との考えを示した。
学校規模適正化については「賛成」と答えた人は、「教育環境の充実」が図られるとし、「児童生徒が切磋琢磨し、集団での学習やクラブ活動などができる」ことなどを挙げた。
「学校は児童生徒たちのためにあるものであって、地域のためだけに存在するわけではない」「教育と地域活性化は同列に論ずべきではない」との回答もあった。
一方、「反対」と答えた人は「地域との合意形成が図られていない」「地域住民の声を無視している」など、市教育委員会の進め方を「強行」と受け止めたり「住民が納得するまで合意を図るべき」といった声もあった。
下地島空港の利活用については、民間航空会社の実機訓練が減少、または撤退の可能性があることに懸念を示した上で、今後の模索すべき策として「国際貨物の集配基地」「国際的なハブ空港」「航空大学」など民間活用を訴える人が大半を占めた。
「屋良覚書」などを示し「軍事利用には反対」を掲げる立候補者もいたが「自衛隊による利活用」「自衛隊による防衛のための利用なら仕方ない」と主張する立候補者も2人いた。
下地市長の市政運営については、「市の財政を好転させた」「市政を安定化させた」など「評価する」と答えた人が多かった。
半面、大型事業の導入計画で「ハコモノ行政に主軸を置いている」「地域間格差が広がった」「職員の不祥事が多い」などを理由に「評価しない」との回答もあった。