前期比倍増604㌧/13年産マンゴー島外出荷量
来年は835㌧見込む/青果物流通対策推進協
2013年産マンゴーの島外出荷量は604㌧と前期の274㌧と比べ倍増。14年産はさらにその1・4倍の835㌧を見込むことが、29日の宮古地区青果物流通対策推進協議会(前田幹男会長)で報告された。会議では急増するマンゴーの円滑流通のため来期も、船舶・航空複合輸送をより本格化させる方針を確認した。
13年産マンゴーの収穫ピーク期(7月上、中旬)の出荷量は445㌧と全体の7割が集中。同期間の出荷は、宮古-那覇間は船、那覇-本土間は航空機で運ぶ輸送体系で乗り切った。運送会社によると、複合輸送でクレームはなかった。
南西海運は、深夜にマンゴーを積んで那覇に向かうマンゴー優先深夜便(臨時便)など計5便を運航。約50㌧のマンゴーをリーファーコンテナ(室温を一定に保つコンテナ)で輸送した。琉球海運は那覇直行の3便で約9㌧運んだ。
南西海運の貨物を取り扱う平良港運は、深夜の作業が職員の負担になるとして、那覇直行便だけでなく「宮古から石垣経由で那覇に行く便にも、マンゴーを積んでほしい」と要望。宮古港運も同様な考えを示した。
福里匡市農政課長は、船便普及に向けては、市場出荷用は航空便、個人客向けは船を使うなどのすみ分けが必要と強調。JAの自動選別機を備えた新集出荷場の選別が1日10~15㌧とスピードアップすることも、船便普及と流通円滑化へ明るい材料になるとの見方が示された。
課題には毎年出荷量が突出するピーク時の対応や、台風時の滞貨回避、冷蔵保存スペースの確保なども課題に挙がった。
福里課長はピーク分散のために加温機を導入し、収穫期を前寄せする事業の導入に向け準備を進めていることを明らかにした。今年は出荷ピークと台風が接近が重なって、大量の滞貨が発生し問題化。これには日本トランスオーシャン航空(JTA)が臨時便を2便運航させて対応した。