ケータイつながらず/NTT回線障害
販売店に問い合わせ殺到/銀行ATMも一時停止
宮古島市で8日に発生したNTT回線障害。同回線を利用している一部の金融機関では窓口業務や現金自動預け払い機(ATM)での取り引きが一時停止したり、携帯電話が利用できなくなるなど多くの市民が影響を受けた。
沖縄銀行宮古支店では午後1時30分ごろから、行内にある6台のATM機がすべて停止。このため、同行は銀行入り口に「お知らせとおわび」の張り紙をして来店する客に状況を説明するとともに、行員らが他の金融機関や店外の各種施設に設置された一部のATMでの利用を呼び掛けた。
また、店外設置のATMには行員を配置して対応した。
この日は企業の給与支払や週末とも重なり、多くの市民らが銀行を訪れた。
現金を引き出しに来た飲食業の男性(32)は「困るが、急いでいるわけではないので仕方がない。ケータイもつながらないので友人とも連絡ができない」と話した。
大型スーパー内に設置されているATMの前で順番待ちしていた会社員の男性(51)は、「回線の障害なら仕方がないのではないか」と割り切った表情だった。
同行の男性行員は「停電や繁忙期などでシステムが一時ダウンしたことはあるが、これだけ長時間にわたって障害が出たのは初めて」と話した。
他の金融機関ではバックアップシステムの回線などで対応したため、特に影響は出なかったという。
一方、NTTドコモの携帯電話販売店には多数の利用者が不通の原因などを問い合わせるため来店したためスタッフは状況説明などの対応に追われた。
男性会社員(28)=平良=は「いろいろな人に仕事の連絡が取れなくなって困っている」、女性事務員(64)=平良=は「会社の電話がつながらなくなったので携帯で掛けようとしたがつながらなかった。電話が使えないと仕事上、とっても不便。早く復旧してもらわないと困る」と電話の不通が業務に支障をきたしていると語った。
そのほか「私の電話が故障したのかと思って来たら電波障害との説明を受けた。電話もメールも使えず、連絡したくてもできない。早く復旧してほしい」(女性、27=下地)、「友だちと連絡を取りたいができない状態。夕方までには連絡したいのだが、いつ復旧するか分からない」(男性、27=平良)、「葬儀があるため連絡を取りたい人がいるがつながらず困っている」(男性、76=城辺)などの声が聞かれた。
宮古病院の固定電話も不通になった。ただ、病院職員が院内連絡用に使っている携帯電話は使用できたため大きな混乱はなかった。
窓口の職員は「(外線が使えないため)問い合わせの患者さんが困っているのではないかと思う」と話した。
市役所平良庁舎では、来庁者や職員に固定・携帯電話が使えなくなっている状況を管内放送で伝えた。業務には大きな影響はなかった。