子牛平均 過去最高51万円/11月肉用牛競り
前月比2万円余上げ/全国的な子牛不足反映
宮古家畜市場の2013年11月期の子牛平均価格は51万35円と、過去最高だった今年9月の49万2268円を1万7767円更新した。子牛平均価格が50万円の大台に乗るのは初めて。畜産関係者らは高値の要因に、農家の高齢化に伴う全国的な子牛不足や枝肉価格の上昇傾向などを挙げた。
競りに先立ちあいさつした家畜改良事業団の信國卓史理事長は、種牛選抜への協力に感謝した上で「宮古の子牛が高いのは、改良組合を中心にした優良雌牛群の整備の成果」と評価した。
宮古の子牛価格は県内では最も高く、11月も他市場に3~5万円の差を付けた。
宮古家畜市場の競りは、午前9時に始まった。農家は、高値に明るい表情だった。
子牛は365頭上場され、全頭競り落とされた。総取引額は1億8616万円。総体重は9万1580㌔で、平均体重は251㌔だった。
1頭平均価格(51万35円)は、前月比2万3121円上げた。性別の平均価格は去勢が同比2万4074円高い53万3994円。雌は47万6837円(同比2万736円高)となった。
1頭当たりの最高価格は65万6250円、最低は9万1350円だった。
50代の男性農家は「今の水準で高値が続いてほしい」と喜ぶ一方で、「反動が気になる」と少し不安もある様子。
購買者の一人は「脂肪の付いた太った子牛は、ロース芯面積が大きくならない。運動量の十分なしなやか体つきの牛を上場してほしい」と要望した。
成牛を含めた上場頭数は427頭で、全頭の取り引きが成立した。1頭当たりの平均価格は48万3440円。性別では去勢が53万3994円、雌が43万3591円となった。平均キロ単価は1711円。