下地島の平和利用確認/自治の集いin宮古
屋良覚書が効力発揮
地域の自然、文化を生かした地域おこしや自治の在り方を考える「ゆいまーる琉球の自治の集いin宮古」(主催・ゆいまーる琉球の自治、共催・宮古郷土史研究会)が15日、市中央公民館で開かれた。この日は38年前に沖縄が本土復帰した日。地元の5人がそれぞれの立場から報告した。多数の市民が熱心に聞き入っていた。
このうち郷土史研究会の下地和宏さんは「宮古の歴史と文化」と題して報告。この中で琉球政府時代の1969年、伊良部で下地島パイロット訓練飛行場の誘致賛否をめぐって激しい対立があったことを説明。
その上で「本土復帰7年後の1979年7月、下地島空港は開港した。復帰前の71年、日本政府と琉球の屋良朝苗主席が交わした『屋良覚書』では『民間機以外の利用は認めない』となっており、それで軍事利用はできない。今でも覚書が効力を発揮しており、覚書は一つの防波堤である。しかし時代の流れの中で覚書がなし崩しになるかもしれない」と指摘した。
元狩俣自治会長の根間義雄さんは「購買店と狩俣自治会」と題して報告した。狩俣購買店は地域住民が出資して1947年に開店。住民や各種行事に利益を還元しているのが特徴。
根間さんは購買店の歴史を説明した上で「ユイマール(相互扶助)の精神が生かされている。住民一人一人が支えており、これからも発展していくだろう。利益が多いと出資者などへの配当金も多い。購買店を大事守っていきたい」と語った。