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産業・経済
2013年12月10日(火)9:00

肉用牛競り 年間販売額30億円/JAおきなわ宮古家畜市場

悲願達成に歓喜/計画交配の徹底が効奏す


年間の販売額が初めて30億円を達成した肉用牛競り。達成を祝う垂れ幕も掲げられた=8日、JAおきなわ宮古家畜市場

年間の販売額が初めて30億円を達成した肉用牛競り。達成を祝う垂れ幕も掲げられた=8日、JAおきなわ宮古家畜市場

 JAおきなわ宮古家畜市場の12月期肉用牛競りが8日開かれ、全体で2億5500万円を売り上げた。この結果、宮古、多良間の両市場の2013年の販売額は計30億円を突破した。子牛1頭平均価格は45万6186円、平均キロ単価は1825円と、それぞれ高値だった。年間30億円の達成に関係者は歓喜し、市場は終日活気付いた。


 同市場は1991年に開設された。素牛(子牛)産地を内外にアピールし、計画交配を徹底させながら市場価値を高めてきた。

 2003年には販売額20億円を達成。その後は30億円を目標に掲げて生産者や県、市、JAなど関係団体が一丸となって素牛の産地化に取り組んだ。

 06年、07年は30億円が目前に迫ったが、数百万円届かなかった。その後は世界的な穀物類の高騰による飼料価格の上昇や、国内枝肉市場の低迷に伴って素牛価格も下降に転じた。

 10年の競りから価格は再び上昇。13年は1月の初競りから高値が付き、3月まで連続で2億円を売り上げた。以後、5月、6月、11月も2億円に達し、11月期競り終了時点で30億円の達成は確実視されていた。

 高値の要因は、市場に対する購買者の評価はもとより、素牛不足の影響が挙げられる。10年に宮崎県で発生した口蹄疫と、11年の福島第1原発事故の影響に伴う全国的な素牛不足が市場の価格を押し上げた。

 今年最後の宮古市場12月競りで30億円を突破したのは午後0時30分ごろ。城辺の瑞慶覧博利さんの牛を宮崎県の宮崎乳肥農協が買い付けた時点で成立した。

 達成の瞬間、市場は歓喜の渦に。「30億円達成」の垂れ幕が市場に掲げられると拍手喝采、生産者ら関係者が喜びを共有した。その場で瑞慶覧さんと同農協には記念品が贈られた。

 この競りも前月に続いて高値取引が成立し、子牛1頭平均価格は50万4786円、平均キロ単価は2076円となり、13年の好調な競りを印象付けた。

 JAおきなわ宮古地区畜産振興センターのまとめによると、この1年間に上場された牛は成牛を含めて7078頭、このうち7054頭が競り落とされた。

 市場別の売り上げは、宮古が25億3900万円、多良間が5億3600万円となり、計30億7500万円の過去最高額となった。

 子牛販売の実績をみると宮古では5206頭、多良間では1231頭の計6437頭が上場された。販売額は29億3000万円と全体販売額の大半を占めた。

 市場別の子牛1頭平均価格は、宮古が46万4430円、多良間が42万1339円、平均キロ単価は宮古1826円、多良間が1823円と高値だった。

 初競りから高値取引に沸いた宮古、多良間の両市場の13年競り。関係団体は今月20日、30億円の達成を祝う式典と祝賀会を開く。


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