「九条の碑」は市の財産/市議会一般質問
「管理は別」と長濱副市長/「撤去」含め議会と協議へ
開会中の市議会(真栄城徳彦議長)12月定例会は16日、一般質問の4日目が行われた。5氏が登壇し、市政全般について当局の見解をただした。10月にスプレーのようなもので黄色い塗料が吹き付けられているのが見つかったカママ嶺公園にある「憲法九条の碑」について長濱政治副市長は市の財産であることを認めた一方で、その管理については「議会と相談したい」との見解を示した。また、議会後の取材では「議会で管理しないとなれば撤去しかない」と
述べた。亀浜玲子氏の質問に答えた。
同碑の修復や被害届については市は「管理責任についてもまだ明確になっていない」としていたが、長濱副市長は寄贈についての決裁があり、市の財産であることを認めた。
しかし、その管理については「(過去に)議会で否決された事業であることから今後の管理のあり方について議会と協議したい」と述べた。
市の財産と認め、その管理責任も市にあるとした一方で、16日現在でも警察に被害届を出していないことについて、長濱副市長は議会後の取材で「これも過去に否決された経緯があり、碑の管理についても議会に了解を得てから管理するなら管理していきたい」と述べた。
今後については「市としては寄贈されたもので管理しないといけないと思うが議会がどう判断するかわからない。全員協議会で話し合って『だめだ』といわれたら碑を撤去するしかない」と述べた。
九条の碑については、2006年に市が建設に向け予算計上したが総務財政委員会で「公費で建てることはよくない」として請願書が不採択となり市の予算での建立には至らなかった。
07年に市民有志で建立実行委員会が発足。建立に向け2団体312個人がその趣旨に賛同し、計88万2960円の寄付を活用してカママ嶺公園内に建立し同年の慰霊の日(6月23日)に除幕式が行われた。
同実行委が市に碑を寄贈しカママ嶺公園内に建立することについてはこれまで議会でも大きな反発の声は出ていなかった。
憲法九条の碑は那覇市や石垣市に建立されているが、那覇市は公費で建立した一方で、石垣市の碑に公費は使われておらず、「憲法9条の碑を設置する市民の会」が寄付金を集めて建立している。
この問題について協議する全員協議会の開催について長濱副市長は、来年3月議会以後に開催するとの見解を示している。
そのほかこの日は、富永元順氏、池間豊氏、西里芳明氏、粟国恒広氏が登壇した。